2026年3月27日

「透析が始まったら、もう今までのような生活はできない……」
そう不安に思われている方も多いかもしれません。しかし、治療法を工夫することで、仕事を続けたり、趣味の旅行を楽しんだりすることは十分に可能です。
当院が力を入れている『腹膜透析(PD)』は、そんな「自分らしい毎日」を大切にするための選択肢の一つです。1月のコラムに続き、今回は当院がどのように腹膜透析の患者さんの生活を支えているのか、具体的なサポート体制について解説します。
専門医と熟練スタッフによる、二人三脚のサポート
当院では、日本腹膜透析医学会の腹膜透析連携認定医である院長をはじめ、腎不全看護に精通したスタッフがチームとなり、患者さんと共に歩みます。単に治療法を説明するだけでなく、患者さんの「これまでの生活」や「これからの願い」をお聞きし、最適な方法を一緒に考えていくプロセスを大切にしています。治療開始後の小さな不安や困りごとにも寄り添い、心から安心して「おうちで透析」を続けていただけるよう、全力でサポートいたします。

「離れていてもつながる」ICTを活用した見守り
「自宅での治療は不安」という声をよく伺いますが、当院では最新の遠隔モニタリングシステム(ヴァンティブ社の「シェアソース」、テルモ社の「テルモPDマイケア」等)を導入しています。
ご自宅での透析データをクラウド上で共有するため、私たちは離れた場所にいても、患者さんの治療状況をリアルタイムで把握できます。何か変化があれば、いち早く気づき対応ができます。
「一人ではない」という安心感こそが、このシステムの最大のメリットです。

地域で支える、強力なバックアップ体制
より高度な医療が必要な場合に備え、大阪大学医学部附属病院や国立循環器病研究センター、大阪医療センターなどの基幹病院と密接に連携しています。地域全体で患者さんを支えるネットワークがありますので、どうぞご安心ください。
ライフスタイルを尊重する柔軟な診療
通院は月1〜2回: 週3回の通院が必要な血液透析に比べ、通院負担が少なく、自由な時間を確保しやすくなります。
充実の院内設備: 専用の接続装置や灌流装置を完備。手技の練習から、万が一のトラブル(感染症の疑い等)への迅速な対応ができる体制を整えています。
往診への対応: 通院が困難な場合など、状況に応じて訪問診療のご相談も承ります。
「見守られている安心感」を、すべての方へ
実際に腹膜透析を選択された患者さんからは、
「最新のシステムで毎日見守られている実感があり、月1回の診察以外の日も非常に安心して過ごせています」
という心強いお言葉をいただいています。
透析はゴールではなく、新しい生活のスタートです。
ご自身の体の状態とライフスタイルを掛け合わせ、納得のいく方法を専門医と共に探っていくこと。自分らしい毎日を支えるための治療を、私たちと一緒に考えてみませんか?
「ちょっと聞いてみたいな」と思われたら、いつでもお気軽にご相談ください。
【執筆者】
部坂 篤(へさか あつし) 吹田いろどり腎臓・糖尿病内科クリニック 院長